廃油

廃油

「廃油」について、「カラット君事業」の視点から色々考えてみたいと思います。

埋める? 燃やす? まず、廃油なるものをそのままにするのであれば、エコなるものとは程遠いものになってしまいます。この廃油を再び使用価値のあるものに加工しなければエコ・サイクルはいつまでたっても空回りです。

では、何があるのか。まずは石鹸です。食用油の廃油で石鹸が作れることは比較的よく知られています。家庭でも作れますが、問題が二つあります。

一つは「苛性ソーダ」を使うこと。苛性ソーダは薬事法で劇物と指定されているたいへん危険な薬品です。取り扱いには注意が必要です。実際に石鹸作りに使う苛性ソーダは30%くらいに水で希釈した溶液ですが、それでもゴム手袋や保護眼鏡を用意して慎重に取り扱う必要があります。また、喚起が十分な場所で行う必要があります。けっこう気を使わなければなりません。

もう一つは、廃油で作った石鹸はやはり「廃油臭い」ということです。色も真っ白とはいかず、浴槽などを洗うのには問題ありませんが、洗顔などに使うにはちょっと腰が引けるでしょうね。ただ、これは「塩析(えんせき)」という、塩を使った方法で高品質の石鹸を作ることができます。簡単に言えば、食塩水を使って、不純物を取る方法ですが、多少の手間はかかります。

石鹸

石鹸

家庭での石鹸作りは極めて「趣味的」で、例えば、「石鹸が作れますよ」ってことで廃油を一般に配るというのは非現実的ですね。やはり、石鹸作りはプロの出番となります。実際、お店から廃油を回収して純白の石鹸を作っているメーカーがあります。

その会社の方にビジネスイベントで会って話を聞いてみましたが、なるほど、一般に売られているものと同じ品質の石鹸でした。

ではこれで「廃油エコ・サイクル」はできているではないか、と思えそうですが、まだまだです。一つには石鹸の実需がどれほどあるかということと、廃油回収のコストを補えるような利益をその石鹸が生み出してくれるかということです。

とはいえ、まだ色々と可能性はあるはずです。さらに考えてみたいと思います。

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