食用油の廃油をどのようにリサイクルできるかということで「石鹸」「バイオディーゼル燃料」について書きましたが、その後もツラツラと調べていると、それ以外にも様々なものに再生されていることが分かりました。と、言っても、要は私が知らなかっただけかも、ですけど…。
廃棄された食用油は、「家畜の飼料」「タイヤへの添加物」「錆止め剤(建築用)」「化粧品・薬品」「油性インク」などなど、様々なものに再利用されています。ハイ、正直言って、知りませんでした。
私たちが普段何気なく口にしているサラダ油やバターなどは脂肪酸(中性油脂)からできているそうですが、そのなかのオレイン酸やリノール酸の化学式を見ているとCやHの記号がずらりと並んでいます。思わず昔の化学の時間を思い出して頭が痛くなります。
「日本脂質栄養学会:Japan Society for Lipid Nutrition」のホームページから引用させていただくと「脂肪酸は炭素が鎖状に配列した分子構造を持っています。その炭素の鎖の長さと炭素同士の結合方法によっていろいろな種類の脂肪酸があります。
炭素の鎖の長さで分類した場合、短鎖、中鎖、長鎖脂肪酸に分類されます。バターや牛乳中には短鎖や中鎖の脂肪酸が含まれていますが、私達が一般に食べる食品中の油脂の多くは長鎖脂肪酸に属するものです」、と、またちょっと頭が痛くなりそうですが、要は「炭素」という有機質の塊であるわけですから、様々なものにリサイクルすることが可能であるということは何となく分かります。
ちょっと大雑把な喩えをすれば、「食用油は廃油といえども、石油の原油のような幅広い利用価値のある資源」ということがいえそうですね。ご存知の通り石油からは燃料だけでなく、「プラスティック」や、「合成ゴム」「化粧品の原料」、そして「食品(タンパク質)」まで作ることができます。食用油の廃油はそれに匹敵します。つまり「利用価値のある資源」です。
食用油の廃油のリサイクルを考えていたら、けっこう、アカデミック(?)なところまで来てしまいました。なんか、夏休みの宿題「自由研究」のようになってしまったような…。私的には勉強になりましたけど、「カラット君」からはずいぶん離れたところにいるような気もします…。
そんなことはないですよね。「カラット君」が食用油の利用価値を電子の力で高め、そして、いずれは廃油となるものがまた利用価値の高い製品となる。やはりそこに「リサイクル」という「ひとつながり」のシステムが成り立つというか、成り立たせなければならないと思うのです…。このテーマ、しばらく続きそうです。
「日本脂質栄養学会:Japan Society for Lipid Nutrition」