「廃食用油のリサイクル」の優良事例として、京都市の取り組みをご紹介しましたが、国の資料として発表されているものとは別に、身の回りで行われている「廃食用油リサイクル」の活動はどのようになっているのでしょうか。私たちの「カラット君事業」に関わるエリアは首都圏中心ですので、そのあたりのことを調べてみたいと思います。そういった、「地道な」領域の活動を調べるにはWEB検索がとても便利です。動き回って調べていたらどれだけ時間がかかるやら…。
ということで、仕事の合間に調べていると、けっこうありますね。何をどの順番でご紹介すればいいのか分からないくらい、様々な取り組みがあります。ということは、「廃食用油リサイクル」の現状はけっこう活性化しているということでしょう。アトランダムでご紹介します。
まず、千葉県の勝浦市ですが、まだ「実験的」というイメージですけど、地元のスーパーやJAの支所、JAが運営する商業施設、指定の場所などで、廃食用油を回収しています。回収対象は、サラダ油、ナタネ油、コーン油、ごま油、米油、大豆油等々。回収の方法は、揚げカスなど大きなカスを取り除いて、ペットボトルなどに入れて出すというものです。規模は小さくとも、年々着実に回収量を伸ばしているようです。さらに千葉県の浦安市ですが、ここは市役所や公民館で廃食用油を回収して、その廃食用油から作った石鹸を配布されているようです。これもまだ規模は小さなものです。しかし、それぞれ「地域」に根差して取り組んでいるということは、これからの展開に期待が湧きます。
更にいろいろとWEBを調べていると「天ぷら油回収マップ」なるサイト(この名前で検索するとヒットします)に出会いました。このサイトは、全国の天ぷら油の回収施設一覧を掲載し、冒頭で「皆さんの家の近くで天ぷら油を回収しているところがあれば、ぜひ参加しましょう」と呼びかけています。おそらく、ボランティア団体が運営しているサイトでしょう。関東で探すと、首都圏内にけっこうな数の回収施設があります。こうした、草の根的な活動も地道に行われているようです。
また、ある企業では「食用廃油回収します」ということで、「バイオディーゼル精製装置」導入を謳って、積極的に「地域循環型リサイクル」に事業として取り組んでいるところがいくつかあります。
全てご紹介するとどれほどになるか分かりませんので、この辺りにしますが、WEBの上に現れる「廃食用油リサイクル」の動きは、まだまだインテグレート(統合)されてはいませんけど、着実にその「実需」をとらえて動き始めているように強く感じました。
これは、いずれ「エコ・サイクル」として、日本各地に根付いていくでしょうね。「カラット君」もそこを見据えながら、より、そうした動きに貢献できるよう、ビジネスを展開していきたいと考えます。