前回の記事で、農林水産省の資料「食品リサイクル法の施行状況」から、「廃食用油のリサイクル」についての現状に関するレポートをご紹介しました。そこでの(個人的な)感想は、まだまだ事業系主体で進んでいるリサイクル・システムで、家庭系の廃食油まで含んでの「生活圏単位」での取り組みはなかなか進んでいない、といったものでした。

廃食用油 回収拠点・回収量

廃食用油 回収拠点・回収量

しかし、その中で紹介されている「優良事例」に某外食産業と某地方自治体の取り組みとして、地域に廃食用油の「回収拠点」を設けてリサイクルのシステムに取り組んでいるとの記述がありました。その地方自治体とは京都市で、具体的な活動の内容が資料の52ページにあります。その取り組みについてご紹介します。

冒頭に「京都市では、京都市内の一般家庭、レストランや食堂などから出される廃食用油を活用し、市の廃食用油燃料施設においてバイオディーゼル燃料(BDF)を生成している」とあります。対象と、その具体的な活動が分かりやすく説明されていますね。その、一般家庭、レストラン、食堂などには中小の量販店などもおそらく含まれていると思います。まさに「生活圏」の中で稼働しているシステムだと思います。

そして、そのバイオディーゼル燃料(BDF)は「ごみ収集車と市バスの一部で利用されている」そうです。廃食用油回収のための「拠点」は平成27年度目標で2,000拠点。これは「300世帯に一ヶ所」となる設置状況です。データとしては2011年までしかありませんが、その時点で1,647拠点を達成しているようです。グラフのペースを見れば、ほぼ確実に目標を達成するものと思われます。当然、それに伴って、「家庭系廃食用油の回収量」も年々増加しています。つまり、このシステムが、実績として、十分に機能しているということが分かります。

バイオ燃料

BDF

資料のページに「京都市廃食用油からのバイオディーゼル燃料化事業」の取り組みをまとめた図がありますから、ぜひご覧になってください。リサイクル・システムがもたらすものを「循環型社会」「低炭素社会」「地域コミュニティの活性化」「生きた環境教育」「河川汚染の防止」「排ガスのクリーン化」「食料との競合回避」などの「循環の輪」として、表しています。

その循環の輪を眺めていると、まさに「エコ・サイクル」の基本形が見えてきます。「夢」などと言ってしまうものではなく、すでに十分、実現できるところまで来ているのではないでしょうか。

「農林水産省資料:食品リサイクル法の施行状況」

http://www.maff.go.jp/j/council/seisaku/syokusan/recycle/h24_01/pdf/doc2_1_rev.pdf

http://www.maff.go.jp/j/council/seisaku/syokusan/recycle/h24_01/pdf/doc2_2_rev.pdf

 

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