前回の記事で「中食(なかしょく、ちゅうしょく)」について書きましたが、広義では、総菜やコンビニ弁当などの調理済み食品を自宅で食べることです。狭義では、「昼食」のことを指す場合もあるようです。レストランや飲食店で食べることを「外食(がいしょく)」と言い、手作りの家庭料理を自宅で食べることを「内食(うちしょく、ないしょく)」と言ったりしますが、外食と内食の中間に位置づけられることから、こう呼ばれるようです。
その「中食」が、食市場で他の「外食」「内食」が伸び悩んでいる中、一人勝ちと言ってもよいような伸びを示しています。この「中食」の中には多くの種類の「揚げ物」が含まれています。コロッケやトンカツ、から揚げも強いですね。
いまや、量販店の総菜売り場では「揚げ物コーナー」が拡大の傾向にあります。そこに並ぶのはコロッケ、トンカツをはじめ、から揚げ、チキンカツ、メンチカツ、白身魚フライ、カキアゲ、季節もののカキフライなどなど。まさにズラリと並んでいます。8尺、12尺の売り場も珍しくはありません。
そこに並んでいる商品を見ていると、時々、明らかに「揚げ色」が日によって少し濃いものを見かけることがあります。買って食べてみると、「サクッ」ではなく「ガシッ」といった食感…。どうして、同じ店で違うのでしょうか。揚げる人の技術? それは多少あり得るかもしれませんが、バックヤードの業務はマニュアル化されて、しっかりと管理されています。では、なぜ?
以前の記事で「食用油の劣化メカニズム」について書きましたが、おそらくは時間とともに「劣化」していく食用油を交換するタイミングが少し遅くなっているのかもしれません。海外ではTPMという指標がスタンダードとなっていますが、日本では「試験紙でAV値を計って管理する」のが現状では一般的です。この時の判断で、多少、油交換のタイミングがずれてしまうこともあるでしょう。
「中食」マーケットの中では、揚げ物を作るための食用油の管理が非常に重要となります。「カラット君」は食用油の「劣化」を抑えます。しかし、「油の交換時」は必ず適切に管理されなければなりません。ここに「中食」マーケット成長の中での重要なポイントがあります。
適切な「油管理」で、ビジネス・チャンスを確実にものにしましょう。