「カラット君」の商談で、お店の現場を担当されている方や、パート、アルバイトの方も含めて色々な方々にお会いしてお話を伺う機会がありますが、その中でちょっと「意外」な感を覚えるような話を聞かされることがあります。

それは何か?といえば、それは「フライヤーの油交換の時期に思いのほか、悩まれている」ということです。とは言っても、決して、業務管理がどうのこうのと言いたいのではありません。そのように聞こえましたらご容赦願います。単純に、意外な思いがしただけなのです。

しかし、よく考えてみたらそうなのでしょう。お店の規模や、揚げるものの種類や、現場での習慣のようなものもそれぞれに違うでしょうから。同じ商品が多い専門店さん(例えばから揚げやポテトフライなど)から、毎日様々な種類の素材を扱うスーパーの総菜売り場やお弁当屋さんなど、「水分が多いもの」「焦げやすいもの」などそれぞれでしょう。

油の劣化する原因は以前に記事として書きましたが、具体的には水分や空気、温度の上がりすぎや焦げやすい素材などたくさんあります。ですから、「カラット君」で食用油の劣化を遅らせることはできますが、いずれは必ず交換が必要となります。

お店の方によってそれぞれなのですけど、やはり「経験値」というものは必ずあるようで、「油の色が黒くなってきて…」「油がサラッとせず、ドロッとしてきたら…」「早いうちにきつね色になり始めたら…(中に火が十分通らないということだそうです)」「揚げるときの音が低くなってきたら」とか。

それぞれに決して間違ってはいない基準なのでしょうが、やはり「属人的」、すなわち、人の感覚に頼りすぎということになると思います。つまり、他の人に伝えにくい、共有しにくいということです。

フライ油の時期に客観性を持たせるために「酸化値・過酸化値」で判定するための「3Mショートニングモニター」をご紹介しましたが、その使い方は非常に簡単です。

  1. 使用中の油(160℃~180℃)に試験紙の青色バンドすべてが漬かるように1秒間浸し、取り出します。
  2. 取り出した試験紙の余分な油をペーパータオル等で吸い取り、きれいな場所に30秒放置したのち判定します。

AV値判定

3Mショートニングモニターによる酸価判定

厚生労働省は酸価が2.5を超えた油を交換するように指針を出しています。

160℃~180℃の使用中の油でも計測できるのが、このAV試験紙の特徴です。つまり、カラット君がフライ油の劣化を抑えている現場を捉えることができるわけで、感覚による早すぎる交換を防ぐことができます。

「フライヤー油交換時期を明確にするメリット」は、もうお分かりですね。一つは現場の作業効率化。もう一つは「揚げ物商品の、品質の安定=商品価値の安定」です。

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